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活動の趣旨

このたびの東日本大震災により亡くなられた方々に哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。被災地の皆様のご健康と一日も早い復興を心よりお祈りいたしております。

近年核家族化や高齢化社会により、動物・とりわけ犬は我々人間とより密接な関係を持つ存在になりました。現に、犬を含むペット動物の飼育数は年々増加しています。
しかし、その反面、有害なペットフードにより多くのペットが苦痛や死をもたらされたり、心ない身勝手な飼い主達によって多数捨てられ、年間40万頭もの犬、猫が殺処理されています。
その様な、冷酷で無責任な風潮を改め、愛犬の健康と命を守る動物保護食品の開発・普及と動物愛護精神の浸透により、愛と命の尊さを重んじる社会とし、そしてその精神が子供、お年寄り、障害者などの社会的弱者を守り、平和で幸せな社会実現の為、「特定非営利活動法人 日本愛護クラブ」を設立いたします。

特定非営利活動法人 日本愛護クラブ
設立代表者 原 容子


日本愛護クラブでは、ペットの健康改善及び維持のために自然食への回帰、
「肉食ダイエット」を推奨します。

日本愛護クラブでは、ペットの健康改善及び維持のために自然食への回帰、 「肉食ダイエット」を推奨します。解剖学的に、犬や猫の体構造は、オオカミやピューマと類似しています。胃内容物の分析で、野生肉食動物の主要な食餌対象は、他の動物や屍肉、ときに果実や草類などを食べており、摂食時の咀嚼は、最小回数にとどまり、丸ごと飲み込み、大食することが観察されています。
犬はオオカミの子孫です。自然界で生息しているイヌ科のオオカミやコヨーテ、ネコ科のピューマやボブキャットの主食は肉です。彼らは肉食動物であり、生涯、穀類や添加物を摂取することはありません。したがって彼らは、癌や尿路結石症、急性胃拡張などと言った病気に罹ることもないのです。

今や犬や猫は、単なるペットではなく家族の一員として扱われるようになってきました。日本国内で飼育される数も犬・猫合わせると2100万頭を越えています。そして、ほとんどの飼い主が価格と便利さから、市販のペットフードを毎日与えています。ところが・・・

ペットの栄養学では、疾患が食物と関連しているとの認識が深まっており、ペットにおける健康上の問題の多くは不適切な給餌プログラムに原因があるとされています。

そして多くの飼い主が、獣医師が推奨した銘柄のペットフードを与えていると言われています。
ペットフードは1860年、イギリスで犬用ビスケットが開発されたことで始まりました。

近年、アメリカ、日本、北欧、オーストラリア、ニュージーランドではペットが消費するカロリーの90%以上をペットフードが占めると言われ、特に犬の場合、ドライフードを選択する傾向にあります。

米国のペットフード会社は得た利益で財団を形成し、獣医学系の大学や、一部の学者、獣医師達に深い関わりを持っています。一説には、畜産や穀物及び飼料業界の掃除屋とも言われ、莫大な利益を生むドライフードを大量に生産しています。

総合栄養食と呼ばれるドライペットフードは、各メーカーから委託を受けた製造会社が、別の会社で既に加工処理された原材料を仕入れ、配合別にエクストルージョン加工されます。
主原料は、粉砕・加熱処理されたトウモロコシ、大豆、小麦などで、その他ビタミン、ミネラル、動物性脂肪、酸化防止剤、保存料、着色料など、多数の添加物から構成されています。また、ラベル表示にある米国飼料検査官協会(AAFCO)とは、栄養基準値を設けているだけで安全性を保証するものではありません。

本来、犬や猫は穀類など全く食べないはずですが、添加物を駆使して作られたドライフードには動物の鋭い感覚も歯が立たず食べてしまうと言われています。ここで指摘しておくべきことは、私達人間の場合、加工食品だけを毎日食べ続けると確実に病気になります。

一般的には、先天性の病気や偶発的な事故もありますが、肥満症を含めると、犬・猫の約80%が何らかの病気にかかっていると言われ、癌、胃腸疾患、腎臓疾患、肝臓疾患 心臓疾患、糖尿病、歯周疾患、尿路結石症、甲状腺の疾患、アレルギー症、不妊症、新生児の疾患と死亡、てんかん、肥満症などの病気がペットの世界で猛威を振るっています。

アメリカでは、1970年代から、犬・猫の病気が、ペットフードの伸び率に正比例し増加を始め、ペットフードに起因する死亡が相次ぎ、近年、大量リコールや集団訴訟が起きるなど大きな問題となっているのです。

事件内容としては、汚染物質を含んだペットフードを食べた犬・猫が急性腎不全や肝臓障害を引き起こして相次いで死亡。大豆などの発酵成分を含んだドライフードが引き起こす犬の急性胃拡張が取り沙汰されています。

歴史は繰り返されています。ペットフード会社は、未だ何ら安全対策を講じることなく、①独自の栄養学に依拠し、それを基盤にしながら、②大げさな宣伝を繰り返し、③穀類主体のドライ製品の販売を推し進めています。このような手法で市場を拡大してきました。

近年、ペットフード会社の中には、大豆の危険性を促したり、穀類を使用していないことを謳い文句にする製品も現れています。また、オーガニックのペットフードや、安全性に考慮した添加物を一切使わない、生食用及び冷凍ペットフードなどが人気を集めているようです。
しかし、一般に流通しているペットフードの70~80%が大手ペットフード会社の製品です。「食べてはいけないペットフード大解剖」の著者で獣医師の、堺 英一郎氏は、警告しています。

「今後もペットフードが起因する同じような死亡事件が必ず起きる・・・」

日本愛護クラブでは、飼い主が加害者とならないために、頻発する犬の急性胃拡張の真実を伝えています。
犬の急性胃拡張

急性胃拡張(AGD Acute Gastric Dilatation)は、食後の短時間で発生する急激な腹部膨張、空嘔吐、虚脱及び死によって特徴づけられる犬の病気です。それは、「犬の鼓腸症」 「胃の捻転」「胃拡張・捻転(GDV Gastric Dilatation Volvulus)」とも呼ばれています。

犬の急性胃拡張は、1906年に「胃捻転」の名前で最初に報告されました(Cadeac)。最初の報告では、臓器の拡張ではなく捻転に注目し「胃の捻転」の特徴が示されました。しかし、1931年では、回旋に拡張が先行することが示唆されました。胃靭帯の過度の弛緩が捻転の素因であるとされ、食品の発酵が拡張の原因であると言われています(Nieberle)。

1944年には、5症例の、綿密なデータの検討により、拡張が一次性であること、さらに胃が強く捻転する犬もいれば、それがほとんど回転しない犬もいると結論付けられています(Blackburn&McFarlane)。
そして、その後の大規模な研究により、4つの形態学的変化が認められ、AGD、捻転を伴うAGD、破裂を伴うAGD、捻転と破裂を伴うAGD、が示されたのです(Van Kruiningen)。

大型及び超大型の犬種が急性胃拡張の影響を受けやすく、ジャーマンシェパード、アイリッシュセッター、グレートデン、セントバーナード、ブラッドハウンド、ボクサー、ワイマラナー、コリー、ドーベルマンなどが主な死亡原因となっています。

しかし、雑種犬やバセットハウンド、ダックスフンド、スタンダードプードル、ミニチュアプードル、ペキニーズなど実際にはほとんどの犬種にも起こっています。

米国では、控えめに見積もっても、年間6万頭の犬が急性胃拡張に罹患していると言われています。純血種の犬がその最盛期に生命を脅かすこの劇的な病気の発生は、高い死亡率で、飼い主やショードッグの熱狂者に大きな関心を起こさせる原因となっています。

急性胃拡張は、軍用犬の突然死の中で唯一最大の死亡原因とされ、同じ疾患が、ヒト、サル、マーモセット、ウマ、反芻動物、ブタ、ネコ、キツネ、ミンク、捕獲した野生の肉食動物、ウサギ、ヌートリア、モルモット、ネズミ、ハツカネズミにも起こっています。

大型犬が飽食をした後に起こる急性胃拡張は、飽食がその原因と関係があることを繰り返し示唆されています。米国では、容易に消化し、発酵する成分から構成されている市販のドライドッグフード製品は告発されているのです。


徴候と致死的経過

通常、多量の市販のドライドッグフードと水を摂取した後の数分以内から約6時間後、飼い主は犬の異常に気付きます。安楽な体位がとれず、嘔吐しようとするが嘔吐できない、という状態になり、腹部と胸部は膨張し、口から大量の流涎が見られます。打診すると、腹部で小太鼓の共鳴音が聞かれ、犬は次第に呼吸困難が増大し、前脚を開いて立ち、口は開き、歯茎は蒼白となり、犬は極度の苦痛に見舞われ、死亡が差し迫ります。

捻転は存在しなくとも、胃の中で大量のガスが産生され閉じ込められます。捻転を起こした症例では、幹の上で捻じれた梨のように、腸間膜の軸に向いています。胃の回転は常に時計回りで、食道も捻じれ、十二指腸は前方の肝臓と後方の胃に圧搾されることもあり、胃は事実上密閉されます。

脾臓は胃の時計回りの動きに倣い、そして脾臓の血管は妨害を受けるため広く充血し、腹部から心臓への血流は重く障害され、循環血液量減少性ショックを招きます。バスケットボールほどの大きさに膨張した胃からの圧迫の結果、横隔膜運動は制限され、病院で受診する時点で、犬は重度のショック状態に陥っており、瀕死状態です。急性胃拡張は、捻転を伴っていようといまいと、同様の臨症上の徴候を呈し、同様の致死的経過をたどります(Dann)。

胃内ガスと発生源

Van Kruiningen博士らが7年間の調査の後、1974年に、犬の急性胃拡張は、多要因から起こる病気であるとして定義し、細菌性の発酵ガスが胃拡張の原因であると述べました。
これらの結論は、

  1. 解剖時に胃の内容物の中でガスが放出するのを観察されたこと
  2. ガスの可燃性質
  3. 胃内ガスの二酸化炭素、及び水素の増加に基づかれています

また、ガスを産生するクロストリジウム菌が分離され、胃を結紮した実験用の犬で熱処理した胃内容物における急性胃拡張の実験的再現、そして鼓腸症例の大部分におけるクロストリジウム・パーフリンジェンス菌の存在は、同細菌が重大な病因菌であると結論付けられました。

【Caywood博士の研究】

ところが1977年にCaywoodという研究者が胃拡張捻転症候群を発症した犬7頭の事例を報告しました。Caywood博士は採取した胃内ガス濃度は大気と類似している。したがって、胃の拡張は空気嚥下、あるいは唾液の重炭酸塩と胃酸の混合でガスが生じた可能性がある、という見解を示しました。

しかしVan Kruiningen博士は、この研究内容には重大な科学的欠陥があるとして、当初より異論を訴えていました。その内容は、

  1. 7頭の胃内ガスの採取にプラスチックの注射器を使用したうえ、それを8時間も放置したこと。プラスチックには透過性がありガスを発散させてしまうため、このようなテストを行うにはガラス製の収集器具が望ましいこと。
  2. 対照犬(正常な犬)から胃内ガスを採取し、比較していないこと。
  3. 発症犬の胃内容物を用いて胃拡張を実験的に再現させ、後に胃内ガスを採取しテストすることをしていないこと。
  4. 7頭の犬のうち培養を試みた3頭につき、胃内容物からクロストリジウム菌が検出されなかったことに疑問があること。
  5. 7頭の犬の胃内ガスにおける二酸化炭素値が大気中と比べて10倍、水素が28.9倍もの数値を示していたこと。
  6. 胃内ガスからひとたび水素値が認識された場合、Caywood博士の出した結論を容認することは不可能になること。

結局、後のVan Kruiningen博士の研究によりCaywood博士の見解は否定されたのです。

1978年の発表では、急性胃拡張を発症した犬の胃内乳酸値が対照犬の9倍であること、急性胃拡張の犬の胃の二酸化炭素と水素の増加が観察されたこと、また、急性胃拡張に罹った犬では胃内容物の発酵速度が対照犬の3倍であることを示しました。

追加の研究として同年、100頭の健常な犬72頭の胃内容物からクロストリジウム菌を分離し、70の検体からC.パーフリンジェンス菌を同定したことを示しました。また、別の小規模の研究においても、全て(100%)の犬の胃からクロストリジウム・パーフリンジェンス菌を検出されたことが報告されています。

クロストリジウム・パーフリンジェンス菌と、発酵しうる基質の役割についての最も強力な証拠として、1980年に、Bennet博士らによるサルの研究、及び1981年には、Stein博士らによるコモンマーモセットの研究においても示されています。

給餌頻度の影響

1987年の発表で、Van Kruiningen博士らの研究グループは、アイリッシュセッター8頭を4つのグループに分け、市販のドライドッグフードと、肉と骨の餌を、1年間以上給餌し、胃に対する影響を調査し報告しました。

食後の検査で、市販のドライドッグフードを日に1回給餌されていた犬の胃は、他の3グループの犬のものより大きく、食後2時間で実施した剖検の際に測定した胃の内部の食物量とその重さがより大きな数値であったことが示されました。

また、市販のドライドッグフードを与えられていた4頭のうちの1頭が、しかも日に1回給餌されていた1頭が、急性胃拡張を発症して死亡したのです。この研究結果から、市販のドライドッグフードと給餌頻度が急性胃拡張発症の原因である可能性をさらに強めたものと結論付けられています。

発酵しうる基質

野生の肉食動物が食べる食餌と比べ、家畜化された犬は、穀類が主原料で大豆を含むドライフードを毎日与えられています。このような食餌を与え続けると胃内細菌叢に悪影響を与える事が明らかになっています。
肉と骨の食餌は、粒状の穀類で飼養された場合とまったく違った胃の細菌叢を促進させるとされているのです。

特定の食餌に適応させるということは、それに調子を合わせた細菌叢となり、その食餌は、過度の発酵の原因になると警告しています。また、ドライフード製造における過度の加工に問題があると指摘しています。

この加工の一部である原材料を細かく粉砕し、異常な加熱をすることは、これらの製品は、胃の細菌叢に即座に発酵させるのと同様にペットに、「即座に消化する」または、「前もって消化した」ものを与える事の原因になると警告しています。

実験室では、水で混ぜたスープ状の市販のドライドッグフードは、クロストリジウム・パーフリンジェンス菌の成長と大量のガス発生の大変な細菌の培地になるとされるのです。この実験で用いた方法は、容易に再現ができると報告されています。

また、大豆の炭水化物が市販のドライドッグフードの最も発酵する成分であるとされ、それ故、発酵性胃拡張の原因として最も疑いがあるため、いくつかのペットフードメーカーは、大豆無しの穀物ドライ製品を生産し、そしていくつかの蛋白源を使用している事実が存在しています。

急性胃拡張の予防策

急性胃拡張は、予防可能な疾患であるとされています。
家畜化されていない肉食動物は、動物性蛋白質と粗質物(植物の繊維ではなく、動物の屍体の不消化もしくは消化困難な部分)に富み、炭水化物が少なくカロリーが低いものを食べています。

それとは対照的に、ペットの犬は、動物性蛋白質と粗質物が少なく、容易に消化できるカロリーの高い炭水化物の食餌を大量に摂取できるようになり、あるいはそうすることを強要されるのです。毎日1回、飽食を繰り返すことや、胃の中に骨、軟骨、鱗、毛羽を欠かすことは、疑いもなく急性胃拡張の素因となり、また、混乱した胃の運動性の一因になると警告しています。

食餌としての栄養価値の少ない粗質物は、推奨できるただ一つの最も重要な予防薬になるとされています。粗質物に刺激された胃は、発酵を抑える運動性を持っており、炭水化物と細菌叢は、規則正しく流動するとされており、週に2回は与えられることを推奨されています。

そして、最善の予防策としては、 「家畜化された動物に与えている飼料(ドライドッグフード)を変えることである」 と指摘したうえで、

「犬に与えられている市販の穀類と大豆を含んだ飼料を給餌するのは止めるべきである」

と警告しています(Van Kruiningen)。

ハイリスク
大型犬種、大食い、1日1回の食餌、穀類・大豆を含む食餌、色々な種類の少ない食餌、
発酵する胃の細菌叢、異常な胃の機能

ローリスク
小型犬種、大食いではない、1日の回数が多い食餌、肉と骨の食餌、粗質物の食餌、色々な種類の食餌、発酵の少ない胃の細菌叢、正常な胃の機能

【 参考文献 】
Canine Acute Gastric Dilatation Van Kuriningen HJ,1994
Acute Gastric Dilatation : A Review of Comparative Aspects, by Species, and Study in Dogs and Monkeys Van Kruiningen HJ,J Am Anim Hosp. Assoc.10:294-324.1974
Medical and Surgical Treatment of Canine Acute Gastric Dilatation Jordan R.Dann,DVM J Am Anim Hosp.Assoc.12:17-22.1976
THOMSON’S SPECIAL VETERINARI PATHHOLOGY
Gastric Dilatation in Small Dogs. R.e.Thomas in J Small Anim Pract,23(May 1982):271.

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